トリスのあとがき
この一ヶ月間で3回ほどこの文章を書こうとして失敗しているので、どうか今回は成功しますように
結論だけ言うと、これは僕が人生で一番痛い転び方で転んだ話だから興味がない人はここで戻るボタンを押してほしい
ここまで僕と一緒に居てくれた人たちに最後の一言をいうために、全部説明しようと思って一ヶ月待った
さて、僕が転んだ話だ
転んだ理由はたくさん予想出来るけど、元をたどれば自分自身の無力さというかキャパの小ささが原因だと思っているから、これを読んだ人の役には立たないと思う
転んだことも痛かったんだけれど、自分が転んだことを認めることも辛かった
どこから話せば良いのか分からないけど、結局は自分がどういう人間なのかから話すしかないらしい、話したくないことも多い……と言うか、話したくないことしかない
今まで自分自身についてはこの場所に書いたことはなかった
僕には自分が好きなものをよりたくさんの人に深く知ってほしいという感情がある
ラブライブの面白い所もそうだし、キャラやキャストや制作陣や曲や様々なそれに関わる部分の魅力もそうだし、あるいはそれを受けた人たちの物語についてもそうだと思う
ラブライブに関わるたくさんの物語ひとつひとつが大切で、それが広がっていって欲しいと願っていた
そして、僕は顔も見えない誰かに向けてラブライブの話をし始めた
ところで、『好き』と『面白い』の違いってなんだろう
僕はこれは主観的な感情と客観的なものという違いであると考えた
なら、人に伝えるために必要なのは『面白い』だと思った
だから僕自身がラブライブを『面白がって』、それを誰かに伝えようと思った
それを探すのは『好き』だからだし、これで誰もが幸せになれると思っていた
ラブライブと向き合ってきた時間を通して、僕は『面白がる』という点についてだけならば、自分としては合格点をあげられるぐらいには出来るようになった
一人かも二人かもしれないけどその『面白さ』を誰かに届けられたと思う…思いたい
他にも色んな前提があるけど、とりあえず簡潔に行こう
僕はそうして自分が信じて積み上げてきたもののある意味で集大成として自分の人生で一番大切な場所にする覚悟で3rdツアーに臨んだ
で、転んだ
僕の想いのカギは『好き』『面白い』以外にもうひとつあったことに気が付かなかったから転んだらしい
それは自分自身が『楽しい』という感情だった
いや、存在に気付かなかったわけじゃない
僕は『好き』なら無条件で『楽しめる』と思っていた
3rd埼玉初日、一番分かりやすいポイントで言えばWATER BLUE NEW WORLDの後に『私たちの輝きはそこに』がライトやスモークの演出と共に流れた
あそこは僕にとって嬉しいポイントだった
自分が面白がってきた要素を認められ、報われた部分だったから
でも、僕はあそこで泣けなかった
今まで自分が見たものが「どうして面白いか」を分析して人に伝えてきたから、僕はその演出を情報として客観的に受け取ってしまった
自分が夢中になっていることを人に説明しようとしてきた結果、僕は夢の中に入れなくなった、みたいな感じだろうか
そして埼玉初日が終わった時、『面白かった』けれど、楽しくはなかった
なんて、今だから自分の感情を分析しているけど、当時はなんで自分は泣けなかったのかが全く分からなかった
ただ、たくさんの想いと時間と共に臨んだこのツアーを、自分が100%で駆け抜けることは無理なんだろうな、ということだけが分かった
その転んだことが最初の痛み
そして、これを自分で認めるのが二番目の痛みだった
どうしても自分が転んだことを認めたくなくて参加した埼玉二日目でも立ち上がれなかった
二日目が終わった後、少し経ってからそれを認めるしかないと思った
当たり前だけど、自分が死ぬほど苦しい
でも、それ以上にあの最高のパフォーマンスをやってくれているAqoursとあの最高のライブを前にして、現地で僕が楽しくなかったと感じることが失礼だと思った
それは連番者に対しても
僕は泣きながらこの時点で大阪と福岡のチケットや交通手段を手放した
これに比べれば遥かに簡単だったけれど、ブログを書くことを辞めた
そして今までブログで誰かに伝えることに消費していた時間を、ただ一人でアニメやライブ映像を見て楽しむことで過ごした
難しいことに「誰かに自分の好きを伝えること」が間違いだったと僕は思いたくない
自分が無知で無力だからこうした失敗をしたけれど、自分の楽しさより優先順位を上にしていたことが間違いだとしても、その行為自体は間違いじゃないと思っている
だから、いつか僕が今から向き合って、自分自身のラブライブともう一度100%楽しめた時にこころが輝くならブログを書こうと思う
そのいつかが来るかは約束しないから、覚えてられたら覚えていてほしい
覚えてなくても構わない、どうせ書くかは僕の自由だから
そして、ライブの後に何人か僕に「あなたのおかげで3rdをより楽しめました」と言ってくれた人たち
その人たちに僕は少しだけ救われた
僕が居なかったあの場所で、僕の「好き」と共に楽しんでくれた誰かが居たなら、100%意味がなかったわけでもなかったと信じられるから
最後に
これは僕が苦しかった話で、99を失った話だと自分で思っているけれど、1を得た話でもあると思っている
3rd福岡公演、ライブビューイングの参加だったけど本当に楽しかった
こんなに最高のライブを現地で一度も100%楽しめていないことが死ぬほど悔しいけれど、まず今はその楽しさを大切にしたい
そして、誓っておきたい
僕は次の4thライブを必ず最高に楽しむ
これまで見てくれていた全員へ
ありがとう、そしてサヨナラ