こんにちは、トリスです。
お久しぶりですね。
ブログを書くのはLiella!ファーストライブツアー直前以来なので、半年ぶりぐらいでしょうか。(この記事を書いてるのは2月中旬だけど更新は3月末)
今日が『始まりは君の空』の発売からちょうど1年、つまり、Liella!のデビュー1周年ということで。
今回はLiella!のメンバーのひとり『澁谷かのん』の魅力…というか自分が好きなポイントについて、語っていきたいと思います。
私自身はLiella!箱推しなのですが、彼女単体で記事を書けるぐらいには魅力溢れる人物ですね。ぜひ最後までお付き合い下さい。
【目次】
①想いへの敬意
ラブライブ!シリーズの主人公って全員魅力的で。
その中でも、スーパースター!!の1話で澁谷かのんを見た時に驚いた視聴者もすごく多いと思うんです。それは彼女が想像を超えてリアルだったから。
具体的に言えば1話での「ば――か」って言うやさぐれシーンが(誌面上の情報を追っていた人には特に)驚きで、彼女がなんというか可愛いだけの”キャラクター”じゃなくて生きた人間なんだと感じました。
人生エアプの人は居ないので分かると思うんですけど、向きあった相手によって態度が変わるのは当たり前で、特に15歳なんてなおさらですよね。スーパースター!!の1話の中でも澁谷かのんが向き合った人によって全然違う態度を見せているので親近感が湧きました。
二次元のキャラクターって言うと『仲がいい相手』『それ以外』の2パターンぐらいしか態度を見れない場合が多いんですけど、彼女に関しては1話からたくさんの表情をしていてキャラクターじゃなく人間としての息づかいを感じたんです。
個人的に感動したのは母親・妹にぶっきらぼうな態度を取った後のマンマルへの笑顔という温度変化。家族の仲が悪いわけではなくて、夜のシーンでは穏やかに話しながら千砂都のバイト先で買ったたこ焼きを家族にあげたりもしていました。
ここで私は自分が中学生~高校生だった時のことを思い出していたんですけど。
よく考えたら自分もその年齢の頃は家族に朝は不機嫌に接していて、夜は比較的仲良く喋っていたような気がするなって思ったんですよね。誰もが持ってる多面性を彼女も持っていることから『リアル』を感じたポイントです。
そんな彼女を序盤でまず大好きになった部分が他にもあって、それは澁谷かのんって人間は『他人の想いを大事に出来る人間』だってことです。
別シリーズ登場人物のせつ菜のような積極的な熱さというよりかも、『丁寧』とか『誠実』とか言った方が近いような他人の想いへの敬意が感じられたところから彼女のことが好きになっていったんです。
具体的には、可可に誘われたスクールアイドル活動を断りつつも、可可の勧誘を止めようとする恋の態度を咎めるシーン。
『この学校にとって音楽はとても大切なものです。
生半可な気持ちで勝手に行動することは謹んでください。』『生半可かどうかなんて分からないでしょ!』
ここでかのんが怒ったのは、恋が可可の本気を『生半可』と侮ったから。
それこそ本気で向き合える何かを探していた虹ヶ咲の”あなた”とは逆で。
幼少期から『歌』という大好きなものがあったからこそ、他人が大好きな何かに対しても共感して、敬意を払うことが出来るのは澁谷かのんの大きな魅力のひとつだと思います。
『一旦他の部を作るか、入ってみてそこで歌うのはダメ?』
『それじゃダメ!』
『って言ったってスクールアイドル部は認めて貰えなかったんでしょ?』
『だったら別の方法を考える!
そもそも、そんな理由で他の部に行ったらその部に失礼だし!』
2話の千砂都との会話は、かのん自身の持つ礼儀を強く感じるシーンでもあり、同時に千砂都のなりふり構わず突き進める強さを感じるシーンでもあるのが、両方の魅力が溢れていて良いですよね。
②他人に共感出来る人
そして、他人が大切にしているものへの共感が出来る澁谷かのんの中でも、その大好きなものと向き合いながらそれが形にならない苦しさを味わってきたという共通点を持っているのが平安名すみれですね。
他には『姉』と言う共通点もある2人、細かい心理が重なってるシーンはいくつかあります。
『気持ちは分かるんだよね、私も歌えなかった時思ってたもん。
そう言う運命なんだって……続けても無駄なんだって……。』
『今、一番すみれちゃんを理解してあげられるのは……』
『どう?自信出てきた?』
10話での初のセンター衣装に袖を通したすみれ。自信が無いことを言葉にはしてなかった彼女に対して、かのんがこのセリフで訊けるのは自分を重ねているからだと思います。そして、共感する対象はすみれだけじゃありません。
序盤での可可をはじめとした、好きなことを頑張っている人の力になりたいって想いはアニメ内でも何度も見られました。
『私、可可ちゃんに協力するよ。力になりたい。』
『だって、歌は大好きだから!』
1話だと歌を大好きな自分自身の中の気持ちが、そのまま可可を応援する理由になっていました。他人の持ってる想いを自分と重ねて大切に出来る澁谷かのんの『他人への共感力』が大きな魅力のひとつですね。
③他人が共感出来る人
主人公としての澁谷かのんのバランスがうまく取れているのは視聴者からかのんに共感しやすい仕草も多いこと。
上で書いた『相手によって態度が変わる』もそうですけど、それ以外にも魅力が多い彼女が弱点も多いのが大好きなんですよね。
アニメ内で出てきただけでも、恥ずかしがり、オバケ、高所……おおよそ定番弱点コンプと言って差し支えないぐらい弱点が多いんです。(ラップも出来ない)
そもそもアニメは彼女が人前で歌えないってトラウマを乗り越えるまでの物語が大きく関わってましたし、1話スタート時点で既に受験失敗を含めて負け続けから始まるシリーズ内では珍しいキャラクターです。
そう言う彼女だから、細かいひとつひとつの人間らしさ溢れる表情と相まって、視聴者は共感出来るんですよね。
また、ステージの下から主人公を選ぶ一般公募(私を叶える物語)と言うスタイル自体が視聴者からの共感を強くさせるものだと思えば、このキャラクター特性が完全にハマっていて。
キャストの伊達さゆりさんもライブでは『私のSymphony』の歌詞を自分に重ねてしまうという涙を見せたこともありましたが、元々『わたしを叶える物語盤』限定曲としてリリースされた私のSymphonyは、アニメ・ライブでは澁谷かのんが一人で(過去の自分と二人で)自分の大好きと向き合い直す曲となっていました。
11話は可可・すみれ・千砂都・恋と言ったメンバーの想いに共感して一緒に成長してきたかのんが、今度は過去の自分と一緒に大好きを歩んでいく回だと思っていて、幼少期の自分が大好きなものへ進んでいくのを笑顔で見送ってから自分も踏み出す展開が良いですよね。
スーパースター!!の物語の中にはこうした『自分と向き合う自分』みたいな構図だったり、『自分から自分へと送るメロディー』の歌詞も多くて、それをキャラクターとキャストとして見ても面白いと思います。
伊達さゆりさんから見たら15歳の澁谷かのんは年下で、オーディションで語った初心の擬人化みたいなものでもありますしね。
右手の小指と左手の小指をむすんで 自分に約束しよう
今日の気持ちずっと忘れないよ
④勇気を与える笑顔
澁谷かのんのリアルを感じる表情が好きだって話は書いたんですが、それを抜きにして単純に好きなのが『笑顔』ですね。これはきっと理由なんてなくて。あの笑顔を見るだけでシンプルに気持ちが明るくなったり勇気をもらえたりすると思います。
アニメ内でそれを言葉にしていたのが11話での千砂都でした。シーンは過去回想でのなわとびをしていてる二人に飛びます。
『あの笑顔はね、元気になる笑顔。
安心して、勇気が出て、見ている人が心から嬉しくなる笑顔。
私の知ってるかのんちゃんはそんな笑顔を持っていたんだ』
ここで千砂都が言及している『笑顔』は、幼少期のかのんが持っていた『純粋さ』って言い換えても良いんですけど、私の好きな言葉にするなら澁谷かのんの『オリジン(原点)』と言うのがしっくり来ます。
色んな挫折や苦しさを知ったかのんが歌を歌うことが大好きだって自分の原点に立ち帰ってステージに立つことで生まれるのが『私のSymphony』というわけです。
今の私と過去の私が重なるから、主語は単数形なのに『Symphony』って複数の相乗効果の例えで使われる言葉がタイトルになっているのも良いですよね。
澁谷かのんの笑顔の話を、千砂都視点で広げましょう。
アニメ内だと嵐千砂都とかはすごく精神的に強い印象がありますけど、幼少期に見たかのんの笑顔を『勇気が出る笑顔』と表現していて、そこから貰った勇気のカケラにも助けられて成長してきたような印象も受けます。
キミが無邪気に笑うだけで
なんでもできる気がするのさ
常夏☆サンシャイン千砂都の歌い出しパートは、隣のかのんの事を歌っているように感じますが、同じように千砂都・かのんの組み合わせで歌っているMemoriesの歌詞も見てみましょう。
ひとつの微笑みが 大きな勇気に変わるね
ありがとう 心から 大切な Memories
千砂都の歌ってる気持ちが視聴者の自分達にも共感出来るからこそ好きな曲です。
また少しだけ、話を脇道に逸らすと(逸らしすぎでは?)
11話ではなわとびを上手くできない幼少期の千砂都が、かのんの笑顔に勇気をもらって一歩進む回想がありましたが、ここで流れている劇伴(※アニメ内BGMのサントラ)の名前が『寄り添う心』です。
一人で泣いていた千砂都にかのんが寄り添ってくれていたことが伝わる名前で好きなんですけど、同じサントラが使われてるシーンが3話Tiny Stars開始前。
なわとび回想ではかのんが勇気が出ない千砂都に寄り添っていたのに対して、ここでは歌えないかのんに対して千砂都がブレードを使うことで寄り添っているんですよね。
3話でみんなが居るから歌えるようになった澁谷かのんの成長シーンと、11話のひとりでも歌えるようになって欲しい想いを嵐千砂都が語るシーンと言う対比も鮮やかです。
⑤瞳の中に輝く光
3話で描かれた初ステージ『Tiny Stars』の話が出たのでそれと絡めて。
澁谷かのんの笑顔と並んで好きな描写のひとつに『輝く瞳』があります。
アニメ内で澁谷かのんが何か新しいことに気付いたり成長したりするシーンで、彼女の紫色の瞳に白っぽい光が出る描写があります。シンプルながらこの描写の『勝ち確感』と言うか、澁谷かのんが『みんなで叶える物語』を歩んでる感覚が大好きなんですよね。
その具体的なシーンのひとつが、3話ステージ上で千砂都たちにペンライトで照らされ、可可の手を掴むシーンです。
『歌える……
ひとりじゃないから』
※ちょっと分かりにくいですが、右側が白光エフェクト発生状態
そして、この瞳の輝きは9話でも出てきます。
メンバーが揃ってスタートを切った5人がグループ名に悩んでいるシーンで、かのんはクラスメイトからかけられた言葉に自分たちの在り方を見つけます。
あなた達って始まったばかりと言うか……
まだ真っ白って言うのかな……
そして決まったグループ名は『Liella!』
恋の母親が遺した想いも形を変えて受けつぐ、大切なグループ名に辿り着くことができました。
『繋がったり結ばれていく中で、
私たち自身想像しないような、いろんな色の光になっていく
それはまだ何色でもない私達だから出来ること
始まったばかりのこの学校だから出来ること』
この瞳光エフェクトは2期以降でも出てくると思いますし、一瞬なので分かりにくいですがOP映像の中でもサビ直前に入っています。(本当に一瞬だけの歩道橋上で笑うカット)
8話でかのんが恋に対して語っていた彼女自身の想いを考えると、この光は澁谷かのんが大好きな『始まり』を象徴した光としても受け取れますね。
⑥始まりを愛する人
澁谷かのんの『始まり』の話が出たので、少し始まりの話をさせてください。まずは、5人揃ったLiella!の初ステージを前にした彼女が口にした言葉を思い出すところから。
『強いのですね、かのんさんは』
『そんなことないよ。
ただ、私ね……始まりの瞬間が好きなの』
そんな彼女たちのデビューシングルが『始まりは君の空』ってタイトルなのも面白いですよね。OP曲名にも『START』が入っていますし、そちらは作品タイトルの『STAR』ともシャレになっています。
ああきっと待ってたんだ
出会いが僕らのスタート
そんな始まりが好きなかのんなら、スクールアイドルを始めるために日本に来た可可に味方して1話で恋と対立したのも分かりますよね。
可可と出会ったことでスクールアイドルを始めて、何度も挫けた大好きともう一度向き合い始めた彼女は歩道橋の上で過去についてこう語っています。
『私ね、音楽科の受験に失敗した時に何もかも終わったって思った。
ずーっと終わったって思ってた。
このまま終わりが続くんだなって思ってた。
でも……次の私が……』『始まった!』
この想いを聞いた後なら1話での可可が口にした言葉がかのんにとってどれだけクリティカルに刺さったかは想像に難くないはず。
『好きなことを頑張ることに、オシマイなんてあるんですか!』
⑦居場所としてのスクールアイドル
澁谷かのんというよりスーパースター!!の好きな所になってしまうんですが。
かのんにとってはスクールアイドル自体が一番の夢ではなく、『歌』って大好きなことをするための『居場所』として機能してるのが好きなんです。
1話冒頭では裏を通って見てなかったスクールアイドル映像を、2話では足を止めて見上げるシーンがありました。
『スクールアイドル……
ここでなら私も歌えるんだ!』
1話でかのんは可可にスクールアイドルを誘われた時に『学校でアイドルってやつでしょ…?』って返すんですけど、これが絶妙で。
『学校でアイドル』ってのは今までのラブライブ!シリーズでキャッチコピーにしてた所なので、もうスクールアイドル(ラブライブ!)の存在を認知はしてる人がスクールアイドルを始める物語なのが現実に重なってると思うんです。
実際、ラブライブ!シリーズはコンテンツとして大きくなったので全く知らない人が出会うパターンより、噂には聞いてたぐらいの距離感がLiella!からハマることも多いと思います。そして何より、キャストが伊達さゆりさんをはじめとしてラブライブ!シリーズのファンから生まれてきていることともリンクしていますよね。
ずっと歌が好きだけど歌えなかったかのんが1話最後で未来予報ハレルヤ!に辿りついて、そのステップを踏んだ上で2話からはSTART!! True dreamsが解禁されます。
さっきのかのんが『始まり』を好きだって話とも繋がりますけど、この2曲は結構歌詞で同じ方に向いてるワードが多いんですよね。
大好きなキモチにもう 嘘はつけない
(泣いたっていいや!) 追いかけるよ
本当の願いに気付いた もうとまらない
いま心が駆け出すんだ
私はスーパースター!!の中でも特に1話が好きなんですけど、澁谷かのんって人間を好きになって内面に共感しまくってからラストの言葉と未来予報ハレルヤ!の歌い出しが重なるのが最高ですよね。
『やっぱり私……歌が好きだ!』
大好きっていま叫ぼう
夢見るしかないでしょ!
かのんにとっての1話のテーマはスクールアイドル始めるかではなくて、歌が好きだって思いを辛くてもまた追いかけられるか、それを叫べるかだったので、挿入歌に入った瞬間の“始まった感”が大好きなんです。
そして、最後に青空バックでラブライブ!スーパースター!!ってロゴが出る瞬間。
思えばここが、Liella!の物語を本気で好きだなと感じた、自分にとっての『始まった瞬間』でした。
⑧歌でみんなを笑顔に
スーパースター!!のアニメ1期は澁谷かのんと歌を巡る物語。
その果てにかのんは本当の夢を得ます。
『勝ちたい……! 私、勝ちたい……!
勝ってここにいる皆を笑顔にしたい……!私達の歌で、Liella!の歌で、
結ヶ丘の歌で優勝したい……いや、優勝しよう!』
11話までの物語を経て、かのんが歌を本当の意味で歌えるようになって。
『大好き』を追いかけ始めた最初の純粋な気持ちも取り戻すところまで行って。
その澁谷かのんが『夢』を得るのが12話だったんだと私は思っています。
かのんにとっては歌は『大好き』であって、夢とはまたちょっと違う。彼女の夢は1話で言っていた『歌でみんなを笑顔にすること』なんですよね。
これはキャストの伊達さゆりさんが一般公募オーディションで言っていた『歌で誰かを笑顔にさせることが出来るものになりたい』って言葉とのリンクなんですけど、そこから12話のStarlight Prologueで予選2位となった時にかのんの夢は少しだけ形を変えて、より現実的な景色を目指すものになりました。
この本当の夢を追いかけていく2期のLiella!が楽しみで仕方がないですね。
私がラブライブ!スーパースター!!の好きなポイントは、作品としてのテーマが『交差点』だってこと。
5人のメンバーは今このスクールアイドルって居場所で一緒に居て、Liella!って交差点で一緒に居るんですけど、いつかはそれぞれの大好きを目指した道へ別々に歩き出していきます。きっとそれぞれの『私を叶える物語』はその先も続いていきます。
でも、それまでの『交差点』の時間を5人ともが全力懸けてラブライブ!優勝って夢に向かって走っていくってのが、私が好きな『みんなで叶える物語』そのものなんですよね。
そして、それはアニメを見た後のTLとも、ライブ会場とも、此処とも少し似ていて。
『ラブライブ!スーパースター!!』ってコンテンツ自体もきっとこの文章を読んでる誰かと僕が共通の想いを持てる交差点だと思います。
だから、そんな物語の『始まり』を作った澁谷かのんと言う人間のことを、Liella!デビュー1周年というタイミングで語りたかったわけです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。