トリスのメモ帳(62) ちょこっとメモ集『辞める覚悟を決めていた近江遥が、高咲侑と喋ってる時の感情』『記憶の中で溢れる"夢"』他

こんにちは、トリスです。

はい、と言うわけで。

虹ヶ咲アニメも折り返しとなる第7話『ハルカカナタ』が放送されましたね。

 

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実は自分の中では彼方という人間はうまく掴めていないと感じることが多くあって、この回を自分がどう感じるか読めなかったんですが、蓋を開けると人間的に刺さる部分がたくさんありました。

なので、いつも通りのトキメキすたみな太郎なショート記事集にしてみたいと思います。

ぜひ最後までお付き合いください。

 

 

①誰が主人公、誰もが主人公


虹ヶ咲の同好会メンバーって、あんまり主人公というかメインキャラっぽくないんですよね。

ってこれは完全に感覚論なんですけど。

でもきっとこれって漫画・アニメをたくさん見てきた人ほど刺さるんです。
 

個性が強すぎる虹ヶ咲のメンバーはもちろん魅力的で、私たちにとっては『キャラクター』じゃなくて1人1人の『人間』なんですけど、この強すぎる個性って物語のために用意されたキャラクターとして何度か見たことがあるものじゃないですか。

少なくとも私にはそんな感覚があって、そんな中でこのメンバー達を人間として大好きになれたらすごいと思うんです。そこが面白ポイント。

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さて、7話の話をさせてください。

ハルカカナタ。遥と彼方。
 

これ、一般的には遥が主人公で、彼方が主人公の姉だと思うんですよね。

主人公“じゃない方”ならではの、私たちがたくさん見てきた『個性』じゃなく『キャラクター性』に近い特性。

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でも、だからこそ。

そんな虹ヶ咲が中心となって紡いでいく物語って世界をたくさんの色で繋げる橋になるはず。

だって現実世界の私たちも客観的に見たら誰が主人公か分からない中で、それぞれがそれぞれの物語の主人公として生きているじゃないですか。

今回のテーマに、この『主人公』と言うワードがあると思っていて、でもより正確に言うとそれは『主観性』なんですよね。

近江姉妹がそれぞれ自分目線で相手を強く思うからこそ、近すぎて合わないピントと向き合う回だったと思ってます。
 

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そんな7話が面白く感じた理由を、続けて語らせてください。

 

②記憶の中で溢れる『夢』


アニメの『物語を切り取るカメラ』って客観的じゃないんですよね。でもだからと言ってカメラマンも居ない。

なのでメンバーが見てる景色を体感することは基本的に出来ないんですけど、特定の状況だと出来ます。それは回想シーンですね。
 

彼方回想シーンなら彼方自身の頭の中の映像なので、カメラマンも彼方のはずです。

それで言うと、7話の後半になって結構回想シーンが多かったのも『誰がカメラを持ってるか』がポイントだったからなのかな、と。

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彼方の固有テーマは『夢』

ですが、そこにある意味をスクスタとかで見てきたものと同じ目線で受け取ると微妙に違う部分があるんだなと感じます。

アニメ時空の彼女はここまでひとりで眠っているだけで、それを誰かと共有してはいません。
 

彼方のステージ上での面白さって、『眠ってる時に見る夢』『未来の目標の夢』が交差することだと思うんですけど。

アニメだと『過去にしかない(思い出すだけの)夢』も強くあるんじゃないでしょうか。
 

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これの何が面白いって、『眠っている時に見る夢』は他2種類のどちらにもなれることなんですよね。ざっくり言えば『過去』『未来』なんですが。

でも、この2つが近江姉妹が『今までそれぞれが見てきた景色』を共有して『2人で飛んで行く新しい景色』に当てはめられる流れが美しすぎて。人生2本分詰まった24分間。そりゃ濃いわ。
 

7話の中では彼方が遥に想いを届けるためにButterflyって曲が出てきましたが、あれもお互いの見てる景色の共有の要素が強くあった気がします。

誰がカメラで切り取っているのか、誰の見ている景色なのかも含めて振り返ってみます。
 

③主人公アングルとButterfly


Butterflyの好きポイントは誰でも無限にあると思うんですけど、個人的にまずは『画面比率変えてくるヤツ』が熱くて。シャフト。

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しかもそれをシネマ風に見ている自分自身を描くのが、『彼方の見ている景色』を中心にしたストーリーと合っていてしっくり来たんです。(メディアミックス的な意味ももちろんあると思うんですけどね)

彼方の幸せは彼方自身が決めるし、でもそれは妹の遥も同じ。鏡。
 

で。

画面の中の彼方を見る彼方自身ってのも大切な描写だと思うんですけど、それを一回噛ませてから一番見せたいサビでも彼方を後ろから映しまくるのが本当に熱いんですよ。

目の前にスクリーンが無くても、これが彼方の大事にしている場所なんだってことが追体験できるじゃないですか。Bメロで黒枠の手前に立っていたことがここに来て強い意味で殴ってきてる。

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このアングルが、絶妙。

カメラを誰か持つかって話で言えば、彼方を後ろから見ている遥なのかなって風にも考えられるんです。近江姉妹はお互いの姿を前にも後ろにも見てきたって話だったので。

でも、これってある意味彼方自身の主人公アングルでもある。モンハンとかのゲームを思い出せばそう思えるはず。

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だから、その共有した景色をスタートラインにして、隣に並んで進んでいく物語。最高。拍手。
 

あと、Butterflyの話で言うと。

彼方が自分では辛いと思わずに受け入れている生活は、客観的にみるととても大変なんですよね。

でも本人はそこを受け入れていて、むしろ楽しんでいて。

幸せは本人が決めるものだから姉妹の決着点は景色の共有以外に無くて、それがスクールアイドルを通じて出来たことが奇跡です。

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ってのがButterflyで彼方が傘をさしながら雨を楽しんでるところなのかな、と。

外から見ると傘を持って冷たい雨に耐えているように見えても、彼方はその状態を楽しんでいるって言う。

いや、虹ヶ咲に合いすぎでしょ。

でもこの『日々の雨も楽しむ生き方』が遥に伝わったサビ終わりで遥から一滴の涙が落ちるのがめっっっっちゃニクいんですよね。

彼方が今まで肯定してきた雨粒と被せるの本当にズルい。

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でも、7話本当に意味分かんないぐらい良くて。

このワンクールの物語に、折り返し地点で大切なピースが嵌め込まれたの最高でしたね。

『虹』にも『咲』にも太陽は必要。

だから太陽になりたい愛さんも、心をぽかぽかにするエマも虹ヶ咲らしさが詰まった人間。

 

でも、同じように。

『虹』にも『咲』にも、雨だって無ければいけないモノなんですよね。

なんかそう言った両方を繰り返して続いてく日常を大切にしているコンテンツなんだって、改めて感じましたね。

④ずっと探していた夢は、ここにある


さ~て!

今週もトリスのサントラ語りの時間がやってまいりました!
 

はい、と言うわけで今週もキャラ、台詞、サントラの3刀流でトリスさんが屠られたシーンを紹介させてください。

いや、本当に大好きなだけなので考察とか無いんですけど
 

彼方がぽつりぽつりと発するめちゃめちゃ大事な言葉をサントラで切れ味マシマシにしてるのがヤバいんですよね。

本当にサントラ注目してもう一回このシーン見直してみて欲しいんですけど、サントラが時限爆弾みたいなんです。

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違う……

彼方ちゃんの望みは……

ずっと探していた夢は……ここにある。

 
ダメだ、言葉じゃ足りない。

ある程度心情につけるサントラはいくつかパターンがあるんですが、こんなに淡々と……と言うか、いきなり『ここにある』の瞬間に盛り上げるのヤバいんです。

いやそんないきなり刺してくるのは無しでしょ。吐きはじめた想いが一瞬で最深の本音になるのは無しでしょ。劇伴世界観壊し。ワンピース世界に現れた暗殺者タイプの四皇。本当にここ良すぎるので見直してみてください。

 マジで……(消えた語彙力)

 

⑤辞める覚悟を決めていた近江遥が、高咲侑と喋ってる時の感情


7話の中身の話なんですけど、遥の目線で物語を見た時に1番キツいのが侑と会話してる時の感情なんですよね。
 

上で遥のことを『普通はアニメだったらこっちが主人公で、彼方が主人公の姉っぽい』って書いたんですが。

今回の24分間に虹ヶ咲らしさを感じたのは、近江遥って人間から明らかに『東雲学院スクールアイドル部サイドで経験してきた個人回』の重さを感じたことだったんですよね。
 

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そもそも覚悟決まりすぎなんですけど、入ったばかりの1年生が有名校でセンター取ったのって『これで私の夢はもう叶ったからお姉ちゃんの代わりに…』って彼方に対して示すモチベーションがあったと思っていて。

そこにたどり着くまでの流れが明らかに向こうでは個人回として消化されてる感覚があるんです。
 

虹ヶ咲の軸は『じゃない方』が集まってるからこそ世界中全員それぞれが主人公のラブライブ!があるって証明してることだと思うんですけど、それがここでは逆目線で証明されてる。
 

そうなった時。

自分の夢はもう叶った“ことにして”姉を応援する立場を取ろうとした遥の目線なら。
 

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姉が急に眠ってしまったことで彼女が大変な日々を背負ってることを再確認して、自分がスクールアイドルを辞めることをあとは告げるだけの時に。

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姉が起きたら、もう自分の中に隠したスクールアイドルとしてのこの先の夢は覚めてしまうって状況に置かれた遥が。
 

侑と会話してる時の感情を想像するとキツくないですか?

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私は皆の応援団みたいな感じかな

そうなんですね 


自分が応援したいからしてるだけなんですけど、そういう立場でトキメいてる高咲侑の存在は遥かにとって希望でもあったし、夢から遠ざかる道を選ぶ後付けの理由にもなりかけたと思うんです。


もう本当にButterflyで繋がって姉妹並んで進んでいけることになって良かったです。

誰かの夢を応援出来たらって始めた侑の存在が、遥が夢を諦める理由のひとつにならなくて良かったです。

この世はラブライブ!に溢れてる。

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⑥最後に


はい、と言うわけで。

7話の感想をダラダラしてきました。

今回については自分の感動ポイントがうまく言葉にならなくて同じこと何回も言った気がするんですけど、まぁ、良いですよね。

自分の大好きを語る言葉は『こんなんナンボあっても良いですからね〜』って奴です。
 

あ、あと今回は姉妹の話しか出来なかったんですけど、虹ヶ咲は色で溢れる世界そのものなので姉妹2人だけで話が途切れずに親子でもやり取りがあったこと、想いが繋がっていることがさらっと挟まれるのも大好きです。

 

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さてさて、そんなわけで今回はギャグ少なめになってしまいましたが、次回はその分……しずく回だから無理ですね。

とりあえずはここまで出番が比較的少なかった彼方が個人回を経たことでしずく回にもどう関わってくるのか楽しみです。

1年生回だと言う噂もありますが、そっちもトリスの弱点なので大丈夫です。(弱点しか無い)


それでは、今回はここら辺で。

最後までお読みいただきありがとうございました。

また次の記事でお会いしましょう。