トリスのメモ帳(30) TCG『スクコレ』に込められたAqoursの物語 雑談記事

カードゲーム『ラブライブ! スクールアイドルコレクション』について話します

 

 

こんにちは、トリスです

今回はカードゲームラブライブ! スクールアイドルコレクション』……略して『スクコレ』について考えてみようと思います

ぜひ最後までお付き合いください 

 

※今回は『スクコレ』をやったことがない方向けの記事で、カードゲーム的な面白さについて扱うものではなくどういった点が『ラブライブ!』らしいのかという面白さについて考えます

 

 

 

①スクコレとは?

 

スクコレとは……簡単に言えばラブライブ!がカードゲーム化されたものです

 

μ’sAqoursが活躍するカードゲームで現在は拡張パックがvol.8まで発売……うちvol.3までがμ’sを収録し、vol.4以降のパックではAqoursを収録しています

 

始まった時期を考えた時にvol.1の発売がμ’sファイナルライブの二週間前だったこともすごいですね

つまり、まだこのカードゲームが始まってから2年も経過していない…というサンシャイン!!以上に若いコンテンツになります

 

特徴として何人でも遊べるというものがあり、皆でワイワイやるのに適したカードゲームになっています

 

今回まず紹介したいのはスクコレはまさしく『トレーディングカードゲーム』になっているというものです

その意味はカードのデザインを見ることで理解できます

 

実際のカードを見たことがない方も多いかもしれないのでまずはカードのデザインを見てみましょう

 

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※公式サイトの遊び方説明より

 

スクコレというゲームでは、このカードの左上に書かれた【ピース】を決められた数集めると【楽曲】を行うことが出来ます。そして、【楽曲】をすることで手に入れられる【ライブポイント】が9ポイントを超えると勝利になります

 

……と長々と書きましたが、実際のカードは以下のようになっています

 

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!?!?!?!?

 

なんとこのカードは裏と表にそれぞれイラストが描いてあります

 

上の画像で右側に表示されている表面でカードゲームを楽しむのとは別に、左側に表示されている裏面で観賞用に集めることも出来ます

表と裏でスクフェスの覚醒前・覚醒後のようになっているデザインのものや、同じイラストを表裏に使用しているカードがあるようです

 

他のカードゲームの多くが裏面は共通であることを考えるとかなり斬新なデザインだと言えるでしょう

 

このように観賞用として集めても、友達とプレイするために集めても楽しめるスクコレですが、その一部のカードではラブライブ!のストーリーをゲーム内の効果で再現出来ると言う粋な演出があります

 

ここからは私が特に面白いと思った一部のカードを紹介しましょう

 

 

②カードの世界で表現されるラブライブ!

 

スクコレではキャラクター達からなる20枚以上のデッキと、楽曲カードからなる6枚以上のセットリストを用意してゲームを行います

キャラカードはほとんどが立向きになっている(楽曲は表が横向き)という違いがあります

また、楽曲カードの表面にはその曲を行うために必要な【ピース数】と、その曲を成功させた時に獲得出来る【ライブポイント数】が書かれています

 

その中でもまず私が面白いと思ったカードはこれです

僕らのLIVE 君とのLIFE

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 言わずと知れたμ’sの1stシングル曲である「ぼららら」ですが、特殊効果としてこの曲を最初に成功させるとカードを1枚引くことが出来ます

必要ピースからライブポイントまでの全てが『1』に揃えられていて、なおかつ効果までアニメでこの曲が登場したシーンを思い出させる作りになっているのは非常に面白いですね

 

次はこの曲

HAPPY PARTY TRAIN 

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この曲の衣装のメンバーでこの曲のライブをすると最大で3ターンの追加ターンを得ることが出来る、という効果

それはまるで「終わらない旅をしよう」という歌詞を表しているようでありながら、裏面にも書かれた歌詞である「ずっと走っていたい」という想いに反して訪れる全てのスクールアイドルの【最大で3年間】という時間制限を象徴しているようにも感じますね

 

次はキャラクターカードでこちら

〇高海 千歌(青空Jumping Heart

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まずこの効果欄を見て「《勧誘》って??」 という疑問が浮かんだと思うので、スクコレの基本ルールについて少しだけ説明します

 

そもそもスクコレには他のカードゲームのようなターン開始時の1ドローがありません

 代わりのシステムがこれです

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ターン開始時のドローの代わりにあるのが《勧誘》です

ただこれは上の画像で書かれている通り、カードを引くだけでターンが終わってしまうのでキャラクターを登場させるチャンスを失うことになります

 

そこで、このカードは自分のステージのキャラクターが9人未満なら登場時にその《勧誘》を行うことが出来ます

単純に効果として強いのも確かですが、それ以上にこのAqoursにとっての始まりの曲の衣装を着た千歌のカードがステージ上に九人揃っていないなら勧誘を行うという効果を持っているというところに涙腺が緩むのは私だけではないかもしれません

 

※『待機中の』というのは既に成功しているライブに参加しているキャラを除いた…という意味です 

 

さて、スクコレの基本ルールを見たことでキャラを出したりライブするような「ひとつの行動」でターンが終わってしまうのなら、『全然ゲームが終わらないのでは?』という疑問を抱いた方もいるかと思うのでスクコレの重要な二種類の効果を持ったカードを紹介します

 

それは《RUSH》《LIVE》という効果です

どちらも1ターンに1度だけですが、登場時に手札からもう1人キャラクターを登場させたり、登場時にそのままライブを行ったりすることが出来ます

 

それではこれを踏まえた上で面白いカードたちを次の章で紹介します

 

……が、その前に最後に一枚だけユニークなカードを

黒澤ダイヤ(vol.8 HR)

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このカードの嬉しい点は「ダイヤちゃん」と呼ばれない方が強い効果を発揮する……つまり、ほとんどの場合は相手全員が「ダイヤちゃん」と呼んでくれることですね

このカードは参加している人数が多いときほど場が和む1枚で、ダイヤ推しの方にはぜひ使ってみてもらいたいですね

 

 

③10枚のカードに込められたSunshine Story

 

例えば1期9話を好きな人が未熟DREAMERの衣装のAqoursで楽曲『未熟DREAMER』を達成させてみたい!」と言う気持ちでスクコレのデッキを組んだりしてみても良いと思います

その中で私が面白いと思ったのはこのカードゲームでは挿入歌回ではないとある回をゲームの中で再現することが出来ることです

 

それは1期12話『はばたきのとき』ですね

 

アニメ内でのシーンをカード化したvol.5では12話ラストの海岸のシーンでの9人のカードが収録されているのですが、その9枚全てが効果にも強く拘ったものになっています

それは12話だけでなく、そこまでに9人が歩んできた物語を体現したものでもあります

 

実際のカードを1枚ずつ見てみましょう

〇高海 千歌(12話)

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……ここまでの説明でこの効果がどれだけ面白いか伝わるでしょうか

 

この千歌は三種類の登場時効果を持っています

まず、手札が0ならばカードを3枚引く効果

そして、他のメンバーが0ならばデッキから1人を登場させる効果

最後に、成功させた楽曲が0ならば《LIVE》を得る効果

 

全ての効果が『ゼロからのスタート』の後押しをする効果なのです

そして、カードの裏面にはこの12話を越えた先にAqoursがたどり着いた『MIRAI TICKET』での千歌が映っています

 

そんなアニメの物語を再現した効果を持っているのは千歌だけではありません

〇桜内 梨子(12話)

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この梨子は登場から次のターンの終わりまでライブに参加することが出来ないという効果を持っています

これは一期において梨子が初めて登場した回である1話から2話の終わりまでを経てスクールアイドルをやることを決めた彼女にも繋がりますし、3話が初めてのライブをした回だったことも面白いですね

 

〇渡辺 曜(12話)

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このカードは衣装でないキャラを手札に戻した後に2枚ドローしてから手札からそのキャラがライブ衣装を着たカードを登場させます

アニメ内のAqoursにおいて衣装作りを担当している曜に非常に似合った効果と言えるでしょう

 

〇国木田 花丸(12話)

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この花丸は《RUSH》効果を持っていて、登場時に別のキャラを登場させます

それが4話でのルビィの加入を後押しするために動いたシーンを想起させますね

 

また《RUSH》は1ターンに1度しか使えないので他のキャラの《RUSH》効果で登場した場合はこれは発動しないのですが、代わりにデッキの上から1人を登場させる効果があります

ルビィと善子という2人の加入に関わり、同時にルビィに肯定されてスクールアイドル部に入った彼女らしい効果と受け取れますね

 

〇黒澤 ルビィ(12話)

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この効果に出てくる☆というのはカードの左上に書かれているマークのことで、次に紹介する善子もまた☆を持っています

 

なので花丸→《RUSH》効果→ルビィ登場→デッキの上から善子登場という1ターンで1年生3人が揃う1期4話~5話の流れの再現も可能です

ちなみに最後に紹介するダイヤもこの効果で登場させることが出来ますね

 

〇津島 善子(12話)

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さて、ここまで何種類かのカードを紹介しましたが、スクコレにおいて1枚のカードがもつ【ピース】の数は基本的に2個までが普通です

 

しかし、この善子は手札が3枚以上の時にだけ1枚で3つの【ピース】を発揮します

手札が3枚以上というハードルは高いので一個目の効果で他のキャラを1枚犠牲にするデメリットが発生する可能性があります

ですが、そう言った時にこそ上で紹介した…

 

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この千歌のカードが善子のデメリットを解消してくれるのも、5話で彼女を肯定しスクールアイドル部に誘った千歌だからこそ、という感じがしますね

 

〇小原 鞠莉(12話)

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さて、ここでスクコレに存在する4種類目のピースについて説明します

 

スクコレでは基本となる3色のピース(スマイル・ピュア・クール)を決められた数集めることが大切ですが、4種類目の黄色いピース…『オールピース』が存在します

オールピースは好きな色のピースの代わりとして使うことが出来る――最も強いピースであると言うことができます

普通のRUSHやLIVE効果を持つカードは特定のピースを1つしか持たないので、この鞠莉は既に普通以上の強さを持っていると言えますね

 

そして、ある条件を満たすとオールピースがさらに1つ追加される効果を持ちます

その条件とは4種類のピースそれぞれを持ったキャラが1人ずつ同じライブに参加すること……つまり、このカードは4人以上のライブで初めて真価を発揮するカードなのです

 

このカード自体がもつ《LIVE》も2年前に足を挫きながらも積極的にライブを行おうとした鞠莉の姿に重なりますし、2年後に千歌たちと一緒にもう一度Aqoursを始めた今の鞠莉がそれ以上に輝いてることの再現にもなりますね

ここで三年生の誰も持っていないスマイルピースを千歌が持っていることも面白いです

 

〇松浦 果南(12話)

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これはかなり特徴的な効果なのですが、このカードは場に待機状態の《LIVE》キャラが居るならば擬似的にLIVE効果を得る能力持っています

しかし、すべてのLIVEキャラは登場時にライブが出来るので「場に待機状態のLIVEキャラが存在する」と言うことは、言い換えればピースが足りないなどの理由でライブを出来なかったということになります

 

この効果がまるで先に紹介した鞠莉の出た瞬間に発動するLIVE能力と、メンバーが揃うことで発動するもうひとつの能力を果南が補完しているようで、2年前に出来なかったライブをもう一度やり遂げてみせた9話のシーンを思い出しますね

 

〇黒澤 ダイヤ(12話)

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そして最後に二年前からもっとも『Aqours』に対して強い思いを持ち、砂浜に自分がAqoursの文字を書いたことが今のグループ名に繋がったダイヤは『Aqours』に関するふたつの能力を持っています

 

ライブに参加するメンバーが全員Aqoursなら、そして行う楽曲のスキルにAqoursと書かれているなら、それぞれひとつずつのピースを得て、ダイヤ1枚で4個ものピースを生み出します

 

ここで言われている『Aqours』がスキルに書かれている楽曲としては具体的に以下の楽曲があります

 

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0から1を誓った海岸の次の回で歌われたMIRAI TICKET

 

このライブに必要なピースが合計で9であること

そしてこれを成功させた時に、ラブライブ本選に出場するという『勝利』には届かなくとも追加ターンを得られることが、まるでMIRAI TICKETを経て二期で大きなチャンスを掴んだ物語と重なるようで、スクコレの中にもラブライブ!があることを強く感じられるのです

 

 

④まとめと関連項目 他

 

さて、今回の記事でもし『スクコレ』に興味を持った方が居たら、ぜひこの機会に始めてみてはいかがでしょうか

※ちなみに私自身もフォロワーさんに誘われて先月始めたばかりです

 

デッキがたった26枚しか必要ないというのこともですが、かなり始めやすいカードゲームになっていると思います

 

なぜならラブライブ!サンシャイン!!一期Blu-rayには各巻にスクコレのPRカードが付いていたからです

各巻のジャケットとなるカードが合計で11枚ついてきていましたので、これを読んでいる皆さんの部屋にも眠っているのではないでしょうか

 

その中でも特に7巻に付いてきた青空Jumping Heartは軸として据えても楽しいカードです 

 

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「 始めたいけれど何を買ったらいいか分からない!」という方もぜひご相談ください

今回はそんなカードゲーム『スクコレ』のキャッチコピーでしめさせて頂きます

 

「キラキラな夢、集めよう!」

 

 最後まで読んで頂きありがとうございました