トリスのメモ帳(6) 花丸とドーナツの穴 『何も“無”い状態がある』とは

ラブライブ!サンシャイン!!二期二話にて花丸が作詞のテーマにあげた『無』

これについて少しだけ考えてみました

 

 

 

①そもそも『無』とは

 

今回は『無』とは何のことをさしていたのかについて考えてみます

 

『無』とはサンシャイン!!二期二話の作曲シーンで花丸が提案した歌詞のコンセプトですね

その時のセリフが…

「では、まず詞のコンセプトから!ラブライブの予備予選を突破するには…」

「はいっ!ずばり『無』…ずら!」

「無?」

「そうずら…すなわち『無』と言うのは全てがないのではなく、『無』と言う状態があるということずら!それこそまさに『無』!」

 「その『無』があるという事こそ、私たちが到達出来る究極の境地ずら」

 このコンセプトは最終的に果南と鞠莉に「テーマが難しすぎる」「もっとハッピーなものがいい」と却下されてしまいます

このシーンは後半でメンバーが協力して作曲を成しとげる前のギャグシーン(もしくは日常シーン)的な絵面でした

 

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ですが、花丸が突然とりあげた『無』というテーマが具体的に何を言っていたのかはわかりにくかったと思います

なので、次は花丸が挙げた『無』という概念を他のもので例えてみましょう

 

 

②ドーナツの穴は“無”い

 

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※穴がなければドーナツではない(穴がドーナツたらしめている)と言った哲学的な話に関しては扱うつもりはないので、ここでは無くても本質の変わらない穴のあいてる形状の物体をイメージして貰えれば平気です。フエラムネ(ラムネ)などでも構いません。 

 

ドーナツと言って普通に思い浮かべるものをイメージして貰いましょう

机の上にお皿を置いて、ミス〇ードーナツで買ってきたオールドファッションを置いてみましょう

ちなみに私はフレンチクルーラーの方が好きです

 

そのドーナツの穴の中には何も無いですよね?

ではなぜその穴を見て「何もない」と思うかというと、周りに生地があるのにそこにだけ無いから、ですね

これがドーナツではなくメロンパンだったらそうは思わないはずです

ちなみに私はあんぱんが好きです

 

ここでこのドーナツを食べてしまいましょう

机の上には皿が残りますね

すると今、この皿の上から「ドーナツが『無』くなった」と思います

 

次にこのお皿を片付けてしまいましょう

すると今、机の上には「お皿も『無』くなった」と思います

 

……もうお分かりだと思います

これが私が花丸の言葉から受け取った『無』です

最初から全てが無いのなら、例えば何もない机の上を見て「ドーナツが無い!」と思う人はいないと思います

ここでの『無』とは、『有』に対してその状態が意識されるものだと思います

 

いわば、青空Jumping Heartの大サビの直前の、音が『無』い瞬間だとか

一期十一話の梨子の姿が『無』いステージとか

そういったものだと思います

 

ではここで花丸が言った『無』をラブライブ!の世界に置き換えて考えてみましょう

 

 

③『何も残していかなかったらしいです』

 

もうこの(↑)見出しがほぼ結論そのままですね

一期十二話のシーンにあてはめて、今はそこにいないμ’sをドーナツの穴だとすると、音ノ木坂はまわりのドーナツ生地です

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もしμ’sが廃校を阻止できていなければこの“『無』という状態がある”のではなく“全てがな”かったのだと思います

 

ならこの花丸の言っていた『無』とはひとことで言い換えるなら『廃校阻止』なのかな、と思いました

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今回はこの結論が言いたかっただけでした

 

④蛇足と関連項目 他

 

これは蛇足になりますが、花丸の話で言えば

四話でルビィの背中を押してスクールアイドルへの夢の扉を開いた後

階段を降りていき、そこに自分の姿が『無』い物語を作ろうとした彼女がこの言葉を口にしたのは、やはり少し自己犠牲的というか他人を大切にしすぎる花丸自身の性格が表れているのかもしれません

私自身もこの二期二話を受けて、四話を見直したくなりました

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※今回の記事では哲学に関しては主題とほぼ関係がないので、誤っている点は見逃して頂けると嬉しいです