こんにちは、トリスです。
はい、と言うわけで虹ヶ咲アニメの5話が放送されました。
エマちゃんの可愛さで心がぽかぽかする回かと思えば、後半には胸が熱くなる展開もあってかなり濃い24分間でしたね。
今回は5話の中だけに限定せず感想を書いていきたいと思います。
例のごとく、今回も色んな話題に少しずつ触れていくスタイルです。
私も楽しんでいくので、ぜひ最後までお付き合いください。
①歩夢、かすみ、せつ菜、愛、エマ、地続きの物語
これはここまでの虹ヶ咲アニメ全体の感想なんですけど。
個人的なめちゃめちゃ好きポイントとして『物語の地続き感』があります。
ここまで虹ヶ咲アニメの特徴は『全話が特定キャラ回』
このまま行くとおそらく個人回9連続で、それなのに本筋のストーリーがブレずに成立していて面白いことは『ソロ活動で輝く虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』って存在の説得力に直結しています。
……なんですけど、普通に考えれば個人回連発なんて話のまとまりがつかなくなりそうなものですよね。
これを成しえているのは個人回がグラデーションだからなんじゃないかな、と。
私にとって。
虹ヶ咲アニメにおける『個人回』の定義って、『そのメンバーが何かを決意する・気付く回』。
でも本当にそのメンバーが個人回で成長しているなら、その成長が現れてくるのは次回なんですよね。
物語のスタートラインは『はじまりのトキメキ』
1話で自分が好きなモノ・やりたいことと向き合って進んでいくことを決めた歩夢。
次に進みます。
例えば、2話の『Cutest♡ガール』
同じ『かわいい』をキーワードにしている歩夢、なのに違う自己紹介のやり方。
……なのに、かすみの価値観で合格だったこと。
それはかすみが描く夢の色を増やす大きな一歩になっていて。
例えば、3話の『大好きを叫ぶ』
自分の『かわいい』と歩んでいくためには、自分と違うせつ菜が必要なんだと言葉にしたかすみ。
かすみの想いは、同好会を代表した侑の説得と言う形になって、せつ菜をもう一度それぞれの大好きが集まる場所に連れ戻します。
例えば、4話の『未知なるミチ』
自分のせいで誰かの『大好き』を否定したと一度去った場所で。
DIVE!と言う"始まりの歌"から入部した璃奈と、もうひとつの好きなものであるアニメについて話すことが出来たせつ菜。
その熱い語りを聴いて、未知なアニメの世界なのにチェックするのを楽しみにした愛さん。
後に、彼女が迷った時に、ずっと楽しさの中にあろうとしていた自分自身のスタンスを思い出すきっかけになりました。
そして、5話の『今しかできないことを』
前話で愛さんに対して、『入ってくれてよかった』と話したエマ。
愛さんの周りと一緒に楽しくなれる先天性才能を『太陽』に例えて肯定しました。
でも、周りに温かさを与えるスクールアイドルの話はエマ自身が目指すスクールアイドルの話でもあったようで…
私ね
人の心をポカポカさせちゃうようなアイドルになりたいって思ってて…
この地続きで成長が連鎖していく物語だから、主題がブレない面白さと、主役がブレる面白さを両立していると思うんです。
そして、物語は6話へ続いていって……
②璃奈の知らない『笑顔』の世界
璃奈の個人回らしい6話はどうでしょうか。
今回の中で言えば、後半冒頭のビデオ撮影シーン。
笑顔で喋っているエマなのに、侑・彼方はどこかおかしいことに気付いてるようです。
しかし撮影した璃奈は……
どう?
いい感じ。
かわいい。
笑顔としてよく出来ているという意味で、肯定する璃奈。
しかし、後半の果林との対話を通して、エマの映像を親友である果林自身が撮ったことで、本当に心からの笑顔を見せた映像になったようで。
どちらも同じ『笑顔』として満点なのに、どこかに違いがある。
映像編集で1番見ている璃奈にそれが伝わっているんでしょうか。
おそらくその違いは心のあり方だと思うんですけど、それに璃奈が気づけたのは画面越しにエマと“繋がって”いたからですね。
ここら辺から、笑顔のカタチについて向き合う方向で話が進んでいくようですね。
笑顔は楽しさが心から溢れたカタチなので、そこらへん含めて愛さんが絡んでくるかも注目ポイントでしょうか。
楽しいから笑うんじゃなく
笑うから楽しいんだ!
気づけばみんな笑顔だ
③Unlimited Verde Works
今回もサントラめっちゃ良かった話していいですか。
ご存知の通り、私は音楽的知識がマイナスなのでざっくりした表現しか出来ないんですが、『民族音楽的』なサントラがめっちゃ気持ち良くて。
1話感想記事で、虹ヶ咲のアニメでの”主観的ライブシーンの過剰演出”が面白いと私は言いました。
『何をやったか』じゃなく『何を感じたか』で描くので、演出が過剰でも固有結界として受け取れるからです。
実際にマグマがなくても炎上してなくても、CHASE!で侑が受けた衝撃としては間違いないんです。
でもそれで言うなら、もっと簡単なものがサントラなんじゃないでしょうか。
だって、作中世界ではサントラ流れてないじゃないですか。
作中では起きてないのに、視聴者が受け取った世界として描くから流れる音楽。
だからエマが画面に出てくると流れる民族音楽的なサントラは、彼女にとっての『ソロ音楽』として間違いないし。
そして、その系統から入ってスクールアイドルの楽曲として進んでいく『La Bella Patria』は最高でした。
日本のスクールアイドルの楽曲でもありながらエマの心象風景は具現化してるのが、本当良くて。
ここまでの挿入歌全部ですけど、各キャラごとが持ってるラブライブ!(概念)が現れてるので、それぞれが主人公の物語のオープニングテーマみたいなものです。
ここまでの5話で実質オープニング6種類出してるって考えるとそれは面白いわけですよね。
④左の話、荷物の話
5話、なんだか細かいところで面白いポイントが結構あった印象なんですが、個人的にアバンシーンと果林紙からのエマのシーンが対比になってるのが個人的に好きです。
漫画の吹き出しが右から左なのと合わせて、アニメ世界でも時間は基本的に右から左に流れるみたいな話はよくありますね。
なので、走る方向は逆になってないのにカメラが逆方向になる…つまり視点を変える展開が気持ち良くて。
あと果林が書いた紙(想い)を受け取ってしまったエマだけが、果林と一緒に1日お台場で遊んでいる間もずっと荷物を持ってるのもなんだか象徴的な感じがして。
今回の挿入歌までの流れってすごい1話の『Dream with You』と共通するポイントがあると思うんですけど、挿入歌直前の正直に自分の想いをぶつけるシーンで荷物を下ろすのもそうですね。
(エンディング後の果林加入シーンでは逆に果林だけが荷物を持ってます)
Dream with Youとの対比で言うと、果林&エマって侑&歩夢に近くて、でも2人ともスクールアイドルをやる場合のパターンって感じでしょうか。
果林にとっての“あなた”はエマで、エマにとっての“あなた”は果林だったってことですね。
そんな2人の目線に関する話といえば…
⑤ステージの高さの話 feat.友人
虹ヶ咲ソロ曲シーンのステージの高さって、前からたびたび話題になっていたと思います。
3話までの3曲はステージの『上』と受け取る『下』の物理的な高低差があったものの、4話の愛さんは受け取る人たちと同じ高さってサイコーハートを歌っていたこと。
これは4話冒頭で愛さん自身が、ステージ上のせつ菜よりもそれで盛り上がるみんなの楽しい空間を見たトキメキがスタートラインだから……みたいな話ですね。
それで言うと、エマは果林と高低差がない場所から歌を届けたと思うんです。
その『同じ高さ』について。
一緒に見ていた友人が言ってたことが素晴らしかったので、正々堂々パクってここにメモっておきます。
エマが同じ高さから歌を届けたのは果林と同じ高さで見始めたからなのかな〜ってのが初見の私の印象だったんですけど、友人が言っていたのは逆も含めた見方だったんですね。
ステージ上のスクールアイドルであるエマが、見ているだけの果林の目線に合わせただけじゃなくて、果林の心がスクールアイドルの目線まで知らないうちに上がってるから同じ高さ。
この考え方でめちゃめちゃ納得してしまって。
自然に納得できるのはあのセリフがあったからですね。
やりたいと思った時から
きっともう始まってるんだと思う
始まっているから。目線が上がっているから。
コペルニクス的転回ってやつです。
⑥最後に
と言うわけで、今回も個人的に気になったポイントをさらっと話してみました。
もう毎度言ってるんですけど、今回もオタクに刺さる回というか……。
果林とエマの両方に感情移入出来るような経験を誰もが持っているんじゃないでしょうか。
それで言うと、個人的には果林が高速で紙を折りたたんでるシーンが辛くて。
もうエマの話聞いてないでしょって速度で折りたたんでる。
1話で侑の細かい言葉とかに『擦れたオタク感』を感じたのと同じで、自分の心を隠している時の『隠さなきゃ』って無意識がこういう動きで現れるの、すごい分かるんです。なんかそう言うところが見ていて辛くなりましたね。
でもその分だけエマの言葉が嬉しかったので結果的にはプラスでしょうか。
そんなわけで。
今回記事とは直接関係ないんですが、個人的企画の『トリスの部屋』の関係もあって今回は少しだけ内容短めなので、その分部屋の方に期待していただけたら嬉しいです。
そして。
来週は璃奈の個人回ということで、愛さん推しの自分としては少し覚悟を決めていきたいと思います。
それでは、最後まで読んで頂きありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。