トリスのメモ帳(54) 高咲 侑から感じた『擦れてる』『純粋さ』のリアリティ

こんにちは、トリスです。


さて。

虹ヶ咲アニメがついに始まりましたね!

ファンとしては待望というか、元々予定がなかったアニメ化だったからこそ感じるものがあると言うか、虹ヶ咲のテーマと言えば『挑戦』だと思うので私たちの予想外のことをアニメでもやって欲し……やっちゃったよ。(唐突に始まる1話感想)

 
最高だった1話ですが、全体としてのストーリー感想は終盤にまとめてやる(やらないかも)として、その中でも気になった高咲 侑ちゃんについて話したいと思います。

ぜひ最後までお付き合いください。

 

 

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①アニメ内『あなた』として期待したこと


アニメ内の『あなた』として出てくるということで。

侑に一番求めていたポイントは、間違いなく『共感できるか』でした。

 

過去記事の宣伝込みになっちゃうんですけど、今年春(あなたの名前企画時)に『あなた』ってイメージそのものについて考えた記事と、昨日まで2ヶ月半ぐらい毎日スクスタの感想をあげていた中でスクスタの『あなた』についてまとめた記事があるので貼っておきます。


で、『あなた』に自分が共感できるとしたら、スクールアイドル(私たちは概念としてラブライブ!と呼んでるヤツ)に対する応援スタンスの部分なんだろうと思っていました。

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その期待は、番宣PVの言葉ですでに確信に変わっていました。
 

夢を追いかけてる人を応援できたら

私も、何かが始まる

そんな気がしたんだけどな


そして蓋を開けてみると……

 

②感動したら、炎があふれる世界で


※ここは本題じゃないので超絶さらっと流します。

アニメ虹ヶ咲を見た人しか読んでないと思うので説明は省きます。

 

侑という『あなた』が存在していることで出来る、『主観的ライブシーンの過剰演出』めっちゃ面白くないですか…? 

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あれを見ていると、侑目線のスクールアイドルを初めて見たときの衝撃がかなり伝わってきますし、実際のライブに行ってCHASE!を聴いたことがある人なら実感としてあの感覚を知っているので、強い説得力と共感が生まれます。

だから、こういうスクールアイドルや世界に対して、ポジティブで前のめりなスタンスで共感出来ると思いました。

でも、そういう目でアニメを見ていたところ、自分がこの『高咲 侑』という人間に感情移入しているポイントはプラスだけじゃないってことに気付きました。

と言うわけで、感情の過剰演出の『表』ではなく『裏』について見ていきましょう。

 

③絶望しても、雨も雷もない世界で

生まれたトキメキ

あの日から世界は、変わりはじめたんだ!

 

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初めてスクールアイドルを見つけた侑の反応は、私たちが初めてラブライブ!を見つけた時のようで。

まさに運命の出会いをしたようなトキメキでした……が、スクールアイドル同好会は廃部となり、侑がときめいた夢は儚く砕けちります。

けれど、あんな炎で始まったトキメキなのに、消える時の絶望は静かです。

 

残念だったね……せつ菜さん……
でも、学校には居るはずだし、会おうと思えば…

それはいいよ
辞める理由があったんだろうし

 

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やっぱり難しいのかな、夢、追いかけるのって……
アイドルやるって、そういうことでしょ

自分の夢は……まだ無いけどさ

夢を追いかけてる人を応援できたら、私も、何かが始まる。
そんな気がしたんだけどな

……なんてね

 

この絶望するときに劇的な演出が無いのが、逆にリアルと言うか。

トキメキも間違いなく本当なんですけど、『今度こそ最高のトキメキ』という希望を”打ち砕かれ慣れている”ようなところを感じたんです。

そしてスクールアイドルを知ったことに運命を感じながらも、それを偶像(一方通行)じゃなく人間(双方向目線)として見ている感覚がすごく分かるんですよね。

思い返してみれば、あのシーンでも……
 

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この前、取り損ねたぬいぐるみさ〜
ネットみたらオークションに出てて……

 
きっと『ぬいぐるみ』も侑がときめいたから取ろうとしたんでしょうが、それを後からネットオークションで見た時の彼女のことを考えると苦しくなるんです。

それはきっと(本人が辛く思っていなくても)現代社会のオタクの楽しみに付随するちょっとした煩わしさとかと重なって見えたから……私が今まで見たフィクションの世界では、トキメキに値段をつけるシーンは殆どなかったからですね。

そして放課後に何をするかの話で、映画を提案された時には……

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なんかピンと来るのないんだよねぇ
ま、いつも通り適当に…


いつもトキメキを探しているキャラクターと聞くと、なんとなく『全く見つからない』『どこにでも見つけちゃう』かの2択が多いと思うんですけど。

侑はどちらでもなくて『たまに見つけるけど、そのトキメキに大小があったり一時的だったりする』って感じがしていて、それってつまりオタクがめちゃめちゃ共感出来る感情なのではって思うんです。

そんな風になんだか……現代のオタクみたいな『擦れてる』感じがするのがすごく印象的で。

でも、同時に『純粋さ』が見えるからすごく感情移入しちゃうんですよね。

そもそも『擦れてる』ってのは『純粋さを失っている』ってこと(トリス翻訳)だと思うので矛盾しているんですけど、『ぬるま湯』と『さめたお湯』じゃ意味が違うみたいな話です。

純粋な『純粋』なんてリアルのどこにもなくて、それでも誰もが純粋に楽しみたいと思っています。

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ときめくこと、楽しいこと、面白いこと。

そう自分が思えることを見つけるためにはつまらないことが多すぎる世界で普段生きているからこそ、そこにリアリティを感じました。

そして、このリアリティはきっと、主人公である以上に『あなた』であることを位置づけられた高咲 侑にとっては、すごく大切なファクターだと思います。

そんな彼女がトキメキを信じて、歩夢と一緒に進んでいく物語とかワクワクしないわけないですよね。

 

④最後に


自分が想像していたのとは違った方向で共感し始めた彼女たちを、これからも応援しつつ私も楽しんでいこうと思います。

今回は2500文字程度だったんですけど、毎日感想の影響でこれぐらいの短い文字数でまとめるのに慣れてしまいました。

その分毎週しっかり書いていけたら良いですね。ぜひ次回もよろしくお願いします。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

また次の記事でお会いしましょう